宇宙人おじさんを再訪。隕石パワーをもっと詳しく聞いてみた。

宇宙人おじさんを再訪。隕石パワーをもっと詳しく聞いてみた。



宇宙村・景山八郎氏の

「お星さま少年時代」に迫る。

隕石をカイロ代わりに使うマッサージや、

「街の天文学者」と呼ばれていた若かりし頃の村長の思い出、

村長のご両親と奥様はどんな人物か訊いてみた!

村長:あれー、あんた、2時くらいに来るって言ってたじゃない。どうしたの?

―――村長さんがお昼寝なさっていたので、四谷図書館にいたんです。

村長:ああそう、あれはね、お祈りしてたんだよ。
寝てなんか無いんだよお。

ところで村長、あれから宇宙村へのアルバイトの応募はありました?

村長:うーん、色々あったんだけどね、宇宙のことよく知らない人ばっかりでさ。だからまだいないよ。

 

①村長の生い立ち

船大工であったという村長の父君は、地元の鳥取県境港市で、手広く魚の加工業も営んでいたそうだ。村長は実家の離れで、日々宇宙の研究に勤しんでいたという。

母君は、地方の豪農の娘で「お嬢さんで、仏さんのように優しい人」だったそうだ。大正時代に、家に冷蔵庫があったほどお金持ちだったそうで、アメリカでも農業をしていたことがあるそうだ。

村長は6人兄弟の下から2番目の子供だった。

四男なのに「八郎」という名前は、末広がりで縁起が良いからだそうだ。

―――村長は、お金持ちの家の出身なんですか?

村長:ううん、昔だから、お金なんて無いんだよ。
何にもなかった。おふくろに10万円借りて、隕石買ったんだ。

そしたら隕石が売れて、それからは仕入れたり売ったり。
その繰り返しだよ。店の建て方も知らないから、友達に手伝ってもらって建てたんだよ。

村長は独学で宇宙を勉強するために、「宇宙を調べるには、宇宙にあった隕石を調べるのが一番良い」と考えたそうだ。その隕石を東京大学に持っていって調べたりしたらしい。

望遠鏡も、当時は高価で買えなかったので、ガラスをヤスリで削ってレンズにし、自作の物を造ったそうだ。

店内の賽銭箱には隕石が置かれていたり、「願いが叶う」と看板に書いてあったりする。一見スピリチュアルなお店に見える。だが、村長はあくまで科学的に宇宙を研究しているというスタンスを取っている。
確かに、研究者は村長のようなゴーイングマイウェイの方が多い。魚クンがふと頭に浮かんだ。

 

疑惑検証②

「隕石パワーって、そもそも何?」

村長:隕石パワーっていうのはさ、隕石の力だよ。
冬でもあったかいからさ。

確かに中はもやもやと暖かい。冷暖房の機械も見あたらないのにここまで暖かいのは、隕石の力だという。

前回訪れたときは夏だったのでよくわからなかった。だが、肌寒い初秋の今日も同じように暖かいのだ。宇宙村の店内に入ると、強烈なもやもやとした磁気と暖かさを感じる。

隕石は、治療にも役立つのだという。隕石を袋に入れると、熱が生まれるからだ。カイロが温まるのは、鉄が錆びる(酸化する)ときに熱が生じるからだが、隕石にも鉄を含むものがあるため、鉄が錆びれば、カイロと同じように熱を発する
中国では、漢方の一種として、隕石を加工した「ヘンセキ」でマッサージする治療法も取り入れられている。
針や灸、カッサと並んでいる伝統的な治療法だそうだ。
(ちなみにカッサとは、水牛の角でマッサージする美容法の一種である。最近、女性誌の付録にされることもあり、人気である。)
実際にお医者さんが買いに来るそうだ。

―――実際に、隕石を買ったお医者さんはどのような治療をなさってるんですか?

村長:袋に入れて、カイロにするんだよ。下着の中に入れると暖かいんだ。それで血行をよくして、病気を改善するんだよ。

村長は人々の健康のために、隕石の力に加えて運動や食事の大切さを、ツィッターで発信している。

六本木には隕石マッサージのお店もある。

整体師の話によると、隕石から放出されている遠赤外線や振動による超音波が血行をよくするため、むくみや腰痛などに効くのだという。
この話をすると、村長は私を店の奥のパソコンのある部屋に招き入れてくれた。

村長:そのページ印刷してよ。

村長はプリンターの用紙が印刷されるとき、巻き取らなくていいのか心配していた。FAXではないので、紙を巻き取る必要は無いのだ。

村長:これ、ちょっと動いたけど、大丈夫なの?(コピー機)

―――大丈夫です。

村長:あんた、彼氏はいないの?

―――いないです。

村長:だから早く隕石買って、隕石パワーで彼氏作らないと。はあ・・・いくつ?

―――20歳です。

村長:そうかぁ、そらそんなに遅くないかぁ。

小さい字が読みにくい村長のために読み上げると、村長はふんふんと耳を澄まして聴いてくれた。村長の孫のような気分になった。

「ログツインをおす(クリックする)
スキャンデスクをおす」

とメモに書いてある。
村長は印刷した紙をホチキスで留め、虫眼鏡を使って読んでいた。
村長は勉強家で、真面目な人なのだ。

隕石で漬物もするという。

以下、村長のツィッターより転載。

「大根の酢漬けを作ったよ。漬け物石の代わりに隕石を乗せておいたら、一晩でよく味がしみて、まろやかでおいしくなったよ 」pic.twitter.com/HJnQWuXgWG via web

 

③「村長の”お星さま少年”時代とは」

村長は、18歳のころにロケットを作ったという。

ロケットは 島根県松江市が、市の宣伝のために造ったものだそうだ。18メートルとかなり巨大であったそう。

60年前のことなので、現在も残っているかは、村長自身も把握していないそう。「ロケット科学館」というタイトルをつけて、公園に飾られていたそうだ。遊具として使われたそうだ。

村長:当時は東大の先生もペンシルロケットって言って、鉛筆くらいのロケットしか造れなかったんだよ。村長のロケットは18メートルもあった。

村長は得意げに話してくれた。

村長は昔から宇宙の研究に励んでいたそうだ。

天文学同好会などの研究同好会に所属し、天体の観測や望遠鏡を作っていた。宇宙の研究者が来日すると、出向いて話を聞いたりしたそうだ。

モスクワ放送の宇宙クイズに当選して、当時の国際天文学連盟副総裁のクロルキン教授から、署名入りの月の裏側の写真を送ってもらったこともあるそうだ。

 

 

 

④宇宙村は、どれくらい儲かるの?

村長:一月に、何十万かな。でも、村(支店)あるから何百万儲かるときもあるよ。

なるほど。「宇宙村」が、店であるのに「村」という名前であった理由は、いくつか支店があったからなのか。

同ドクガクテツガク編集部員の高橋ミホ氏は、 支店の方が宇宙村に訪ねてこられるのを見たという。

「最近どう?」

「ぼちぼちですよ。」

と会話を交わしていたそうだ。

⑤大学の先生が勉強に来る?

村長:そうそう。宇宙とか隕石を研究する先生が、隕石買って、研究するんだよ。 隕石を研究すると、宇宙にどんなものがあるのか分かるんだ。

(編・注) 隕石を「分析装置」という機械にかけると、隕石にどのような物質が含まれているかが分かる。 また、隕石の成分を調べることで、ある星にDNAを持つ生物が存在するかもわかるという。

その他、隕石は単純に美しいので、熱心な鉱物マニアや宇宙が好きな方が買いに来るという。東映が映画の小道具の隕石を借りに宇宙村に訪れたこともあった。ロシアに隕石が落ちたときには、「コメンテーター」として、ニュートンの編集長と一緒に「笑っていいとも」への出演も果たしている。

同じビル内には「たま出版」(UFO,隕石などの本を出している出版社)もある。この出版社とは関連があるのか、ゆくゆく確かめてみたい。

⑥村長の仕事・人生相談

突然、電話が掛かってきた。なんと離婚の相談の電話だ。この方は、離婚から健康問題までを村長に相談しているらしい。

村長:病気が早くよくなるように拝んでるから。
水は必ず飲まないと、なあ? 

血糖値を下げるために、食べ物と運動したらすぐ治っちゃうから。・・うん、うん、新しい彼女がすぐ見つかるから。彼女見つかる前に体を治してくれって。

うん、そうじゃないとまたすぐ別れちゃったら困るから。うん。うん。あなたの場合は、糖尿が治るから。まだ若いんだから。早く治して、来年でも彼女作るくらいにならなきゃいけないなって思ってるから。

弁護士さんに忘れないうちに電話か手紙したか?子供さんにもちゃんと言うんだよ。 あさってにでも必ず電話して。
(隕石に)拝んであげるよ。目の運動もするんだよ。

―――よく相談に乗ってらっしゃるのですね。ところで村長の奥さんは、下田城の管理をなさっているそうですね。奥さんのどんなところが好きですか?

村長:そりゃ、一生懸命なところは好きだよ。

 

村長は毎日、お店で人生相談に乗っている。

人生相談に乗り始めたのは、お星さま少年として鳥取で名を馳せていたころからであったそうだ。ヤクザを諭したこともあったという。

 

宇宙村、という魅惑的な響きにつられて村長に巡り会った。会う前は、隕石が願いを叶うと思っている人たちが入っているお店だと思っていた。
だが、村長が電話や店先で人生相談に乗っている姿を多く目にしたことで気づいた。宇宙村を訪れる人々は、村長に会いたくて来ているのだ。
悩み相談のお礼として、隕石を買っていくお客さんもいるのだろう。

村長はいつ行っても、穏やかに迎えてくださる。

そうだよおとぼんやりとした口調で言ったかと思えば、
冗談か本気か分からない村長節を発揮する。
また来るんだよ、お祈りしてるからね。と自分のために言ってくれる村長の存在は、どんなに心強いことだろう。
最初は魑魅魍魎として見えた店内も、村長の言葉を聞いていると、時間の流れが外と無関係に感じられる。
摩訶不思議でありながら、落ち着いた気持ちになれるのだ。
また村長に会いに宇宙村に来たくなる。

 

最近は品物の売れ行きが悪く、セールもやっているほどで、お疲れ気味だという村長。何がどこにあるのかよくわからない店内ではあるが、よくよく見ると白磁や仏像など、マニアにはたまらない骨董品が並んでいる。かなり質の高いものも隠れているので、ぜひ宇宙村にお買い物に行ってみたらいかがだろうか。

 

ドクガクテツガク編集部 かな子(取材・写真)

 

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